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婆 「わしはな、ヨモギのおかげで長生(ながい)きしちょる。吾作(ごさく)にもヨモギを煎(せん)じてのませたで生(い)き返(かえ)った。吾作(ごさく)には、ヨモギでモグサを作(つく)って、お灸(きゅう)をすえたほうがよかったかも知(し)れんがね。ヨモギの香(かお)りは、魔除(まよ)けにもなると言(い)われちょる。自然(しぜん)のものは、ありがたいのう。尊(とうと)いもんじゃて、たいせつにしなけれればのう」
さすがに、団子屋(だんごや)の吾作(ごさく)も、命(いのち)びろいしたので、それからはヨモギをそまつに刈(か)るようなことはしなかったそうです。
瀬田(せた)のヨモギ団子(だんご)のお話(はなし)でした。
多摩川(たまがわ)に行(い)ったら、ヨモギを見(み)つけてみましょう。
おわり |